住宅の情報化

 

 「I/D-Houseを建ててみませんか。」

家の中では、どこでも自由にインターネットにアクセスしたい。「ホームLAN」

居間で録画したビデオを寝室や書斎で見たい。「ホームサーバー」

家族団らんでインターネットを楽しみたい。「テレビとパソコン」
便利にしたいが、機械が表に出るのはいやだ。「赤外線制御システム その一」
リモコンは出来るだけ少なくしたい。「赤外線制御システム その一」
リビングの衛星放送を寝室で楽しみたい。「赤外線制御システム その二」
映画は迫力のある大画面とサラウンド音響にしたいが、それだけの部屋はもったいない。「ホームシアター」
外観やインテリアにもこだわりたい・・・良いデザインは全ての分母 /D

このような住宅創りを実現することのお手伝いをします。

知的(Intellectual,Intelligent)で情報技術(Information technology)
そしてデザイン(Design)・・・・個性(
Identity)

にこだわった家・・・・I/D−House

と言うオリジナル企画提案型の住宅です。

 

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■IT機器の建築化

IT(情報技術)という言葉が一般的に使われるようになってきたのは本当にここ数年のことで、当初この言葉にはかなり違和感を覚えたものでした。劇的な情報技術の発達は、過去において夢物語であったことが、かなり現実に可能になってきており、既に個人レベルでも様々なことが実現しています。しかしながら、未だ残念なことに個人の所有する機器レベルで出来ていても、建築という大きなもののレベルではまだまだ殆ど昔と変わっていないのが現実です。

建築的な大きな物や環境レベルで、高度な技術を導入するには、さらに個人のレベルを超えて、巨大なビル建築レベルにならないと経済的に投資にみあう性能の実現にならなかったからです。ところが、ITの発達はこうしたスケールメリットを必要としないレベルで、既にいろいろなことが可能になってきています。残念ながら、個人のレベルに応用する技術、つまり小規模な建築化の技術がまだ発達していないからだと考えます。私は、ここ数年自治体の情報化支援施設やハイレベル住宅(通常よりも単価の高い住宅)を手がけてきた中で、様々なIT機器を建築化してきました。
始めた頃は、それぞれの機器のコストも技術も個人レベルには向かなかったものが、ここ数年の短期間であっという間に、個人レベルで使えるようになってきました。こうしたことを考えると、これからは、どこに建築化出来る技術があって、何に使うと便利で、どの様にすると環境を向上させ、便利に暮らすことが出来るかということが重要になってきていると考えられます。それを建築で実現させるのが建築家の仕事だと私は考えます。

建築化するときに重要なことは、機器やシステムの知識と建築の知識を適度に持っていることと、それを実現する建築的手法を熟知していることです。

■ホームLAN     ▲ページ上部に戻る

手軽にネットワークを構築できるようになり、複数のパソコンがあればそれらをつなぐことで、より一層の利便性が得ることが可能になりました。最近では、住宅内にLAN配線を最初から施工する例もそんなに珍しくは無いかもしれませんし、無線LANシステムによる方法も配線の出来ない場合には有効です。LANが構築されれば、それにつないだルーターからインターネットには簡単にアクセス可能となります。

しかしながら、住宅はあくまでも生活をする場であり、事務所のように比較的配線や情報機器の露出を許容する場ではありません。単純に、壁に情報コンセントを設置するだけでは、事務所と同じ状態に結果的にはなってしまいます。大事なのは、機器やネットワークが使える状態になったときに、人の生活する環境であるかと言うことです。そこで、家具や建築を工夫することで、本来の必要な環境を保つことが出来るのです。

■ホームサーバー     ▲ページ上部に戻る

最近少し聞き慣れない言葉で「ホームサーバー」という概念が出てきました。いろいろなシステムがありますが、簡単に言うと個人で所有しているデジタルコンテンツを家庭内で共有する方法です。かつて業務用で高価なシステムであったのを汎用化したものです。システム的にパソコンほど高価ではなく、住宅の新築時には是非考えたいものの一つです。しかしながら、大事なのは、全体システムが、LANシステムだけでなく、ブロードバンドから放送受信システム、後で述べる各機器の制御システムに至るまで、統合化したシステム構成と建築的な納まりが必要だと言うことです。

■テレビとパソコン     ▲ページ上部に戻る

最近の新しいメーカー製のパソコンではパソコンにテレビ機能を持たせたタイプがいくつか出てきています。この傾向はさらに強まるのではと思いますが、私の個人的な見解では、将来的にはパソコンもテレビも垣根のないものになると考えています。自治体のマルチメディア施設では、当然同じディスプレーで放送やパソコンアプリケーションを見る場合が多いのですが、安価なハードウェアーの発達で、家庭でも簡単に同じ事が出来るようになってきています。

一家団らんで一つのテレビを楽しむのと同じように、インターネットやパソコンゲームそしてデジカメ写真やビデオ映像等と様々なコンテンツをみんなで一緒に見たいものです。

私の自宅では既に食卓の隅にシンプルなデザインのパソコン液晶ディスプレーがのっており、パソコンの電源を入れなくても簡単にテレビを見ることが出来るようなっています。当然パソコンのスイッチを入れれば、ワイヤレスキーボードとマウスで、自由にネットサーフィンを楽しんだりもします。必要のない時はキーボードもマウスも片づけられます。

残念ながら、家具やインテリアにあうようなパソコンディスプレーというのは殆ど無く、薄型テレビで最近やっとそのようなインテリア性を意識した製品が出始めています。こんな状態ですから、良いインテリアデザインを保ちながら新しいメディアを享受するにはそれなりの技が必要となるわけです。

■赤外線制御システム その一     ▲ページ上部に戻る

パソコンで家電を制御することが、最近随分話題になってきていますが、なかなか冷蔵庫や洗濯機の中の情報化までとはいかないようです。しかしながら、従来から住宅設備機器は赤外線による制御が出来る製品が多く、私の事務所ではその部分に着目して来ました。赤外線リモコンの信号をうまくコントロールできると、複数の動作を一つのスイッチにまとめたり、離れた部屋の機器を動かしたりすることが出来ます。さらに、機器の数だけ増えていくリモコンも最小限に減らすことも出来ます。赤外線制御システムを建築に組み入れると、不要なリモコンが無くなるのと、赤外線を受光するために機器類を外に出す必要が無くなり、インテリアがすっきりします。

右の写真のリビングでは、表に出ているのはプラズマテレビとデザイン的に高く評価されているB&O社のスピーカーだけです。このスピーカーは意図的に表に出しましたが、その他のチューナー、デッキ、アンプ類は全て正面の棚の中に入ったまま作動します。従来のような、赤外線操作のための家具のガラス扉もありません。

■赤外線制御システム その二     ▲ページ上部に戻る

衛星放送等の有料放送は通常1軒に1台の契約が普通ですが、チューナーを置いていない部屋でも放送を楽しみたいものです。もう一台分の契約をするほどのものでなかったり、実際に見る人が移動しているだけで、同時に複数の部屋で見るのではない場合があります。このような時、チューナーを移動したり、複数のチューナーでB−Casカードをいちいち差し直したりするのは全く不自由で現実的ではありません。そこで、音と、映像の配線を見たい部屋まで持って行き、その部屋から元の1台のチューナーを赤外線制御システムで動かすことで、解決することが出来ます。建築後の建物では難しい事ですが、新築の時にやればコストもそんなにかかることなく出来ます。

■赤外線制御システム その三

赤外線制御システムはまだ、国産品では良いのがありません。私の事務所では、比較的安価なアメリカのシステムを使うようにしています。輸入代理店はあるのですが、システムのインストール(機器の設置、調整)までは面倒見てくれません。そこで、最初に使った現場で徹底的に研究をして、インストールマニュアルやシステム利用マニュアルを作ってしまいました。したがって、その次の現場からは、それを利用して施工してもらっています。